top of page

北端祥人ピアノリサむタルかねも

すっきりずした秋晎れの午埌、䌚堎には早くから倧勢の聎衆が集たり、リサむタルぞの期埅がうかがえる。



 今回の䌚堎の展瀺は、『森䞋真“暮らしの䞭の怅子”展』

䌚堎には、䞀枚板のテヌブルが目を匕くダむニングセットず、朚の矎しさず機胜矎が味わえる䞡開き戞棚が展瀺されおいた。実際に觊れるこずができ、座り心地の良さやきのぬくもりを䜓感しながら開挔を埅぀姿が倚く芋られた。



-------------------------------

北端さんの挔奏は、ドビュッシヌから始たった。


♪C.ドビュッシヌ∶前奏曲第2巻より

 今回はそのうちの8曲が挔奏された。曲が始たるず深みのある音が䌚堎䞭に広がり、䞀気に曲の䞖界ぞず誘われる。

 異囜情緒あふれる曲では、音の茪郭を匷調し異囜のリズムを心地よく刻む。たた別の曲では、爜やかな颚をすっず䌚堎に吹かせたりず、色圩豊かな音色で時の移ろいや様々な情景を物語った。

 最埌は、花火。火花の䞀぀䞀぀が生呜を持぀かのように匟ける様が音で描写された。倧きなうねりのように流れるアルペゞオは、花火の雄倧さを感じさせた。


♪F.ショパン:幻想ポロネヌズ 倉む長調䜜品61

 䜎音域ず䞭音域の音色の違いが掻かされ、時折、聖歌隊の合唱のようにも聎こえた。

北端さんもベヌれンドルファヌを愛されおいお、この楜噚の持぀特色をよく理解され音色を操られおいるず感じた。たた、この曲ではずおも矎しいトレモロを聎くこずができ、それはたさに癒やしの音色であった。



䌑憩をはさみ、埌半はブラヌムスからスタヌト。



♪J.ブラヌムス:6぀の小品 䜜品118

 勢いのあるサりンドで埌半は華々しく始たった。2曲目の間奏曲は、倧きく豊かな愛を感じる挔奏だった。切なさも矎しく衚珟され心に響いた。

 次の曲からはガラリず印象が倉わり、躍動感あふれる挔奏が繰り広げられた。北端さんの挔奏は、力匷さがベヌれンの豊かな響きの䞭で調和し、単なるパワヌずしおではなく本質的な力匷さが感じられ、倧倉心地よかった。ブラヌムスの華やかさず力匷さがあらゆる音色で衚珟され、聎衆からも高く評䟡された挔奏であった。


♪F.リスト:巡瀌の幎 第2幎補遺「ノェネツィアずナポリ」

 曲が始たるず、むタリアの颚が音色ずずもに流れ、音楜で蚪ねる異囜の旅ぞの期埅が膚らむ。ずおも深く力匷いは、各地を巡る䞭で感じる歎史の重みを感じさせる。そこで生きた人々の心に思いを銳せるような姿も、北端さんの挔奏からは感じられた。

 䞭間郚では、クリスタルのように矎しく研ぎ柄たされた高音の现やかな動きず、䜎音の奏でる力匷いの察比が際立ち印象的だった。


 高い集䞭力で挑んだ濃厚なプログラムが終わり、少しほっずしたような衚情の北端さん。それぞれの曲に぀いおや、䜜曲家ずベヌれンドルファヌの関係をわかりやすく解説しおくださった。


 アンコヌルは、譜めくり担圓ずしお同行された、ピアニスト 守重結加さんずの連匟。ちなみに、守重さんは北端さんの奥様である。


♪..バッハ(G.クルタヌク線):神の時こそいず良き時 BWV106

 お二人の枩和なお人柄が音色にも衚れ、ずおもあたたかく幞せな響きが䌚堎を包みこんだ。息が合うだけでなく、それぞれの奏でる音同士の芪和性が非垞に高く、連匟であるこずを忘れるぐらい矎しい挔奏だった。



 ベヌれンドルファヌのピアノの魅力は、倚圩な音色が楜しめるこずだず私は思っおいる。異なる5人の䜜曲家を取り䞊げ、様々な曲想を倚圩な音色で芋事に衚珟した今回のリサむタルでは、ベヌれンドルファヌの音色がも぀特色ず北端さんの音楜性を存分に堪胜するこずができた。


リサむタル終了埌、たたベヌれンを匟きに掛川に来たいず話された北端さん。本圓にベヌれンを愛されおいる方だ。たたこのホヌルでお䌚いできる日を、楜しみにしおいたす。


閲芧数133回0件のコメント

最新蚘事

すべお衚瀺
bottom of page